『なんで?なんで?』

幼少期の子どもから「なんで?」と質問され、真面目にアレコレ考え、答えた結果「なんで?」とまた問い返され悲鳴をあげた経験はありませんか。

子どもは親が正しい答えや科学的根拠を言えば言うほど「なんで?」の攻撃を増してきます。 どうしてなのでしょう。

この頃から子どもは自分だけの世界ではなく周りの人にも興味を持ちはじめます。一番はお母さんです。

自分と同じ物を見て、同じような体験をして、お母さんはどう感じるのか知りたくなります。
お母さんが話す一言ひと言に「なんで?」と関心を持つのです。年齢にもよりますが特に幼少期は決して正論を求めているわけではありません。

例えば、夕食時に春巻きを揚げていたお母さんが側にいた3才の娘に「揚げたては半分に切った時、サクサクしていて美味しいよ」と何気なく言ったとします。娘は即「なんで?」と問い返します。
「時間が経つとふにゃふにゃしてくるんだよ」と説明すると即「なんで?」と聞き返してきます。
ここで春巻きの皮の美味しい揚げ温度や根拠を解明しはじめたら大変です。夏休みの自由研究になるくらいの話になりそうです。

お母さんが美味しいと感じる「サクサク感」は子どもの「おいしい」にぴったりフィットする言葉でなかったとしたら子どもにとって不思議な表現に思えます。お母さんの感覚がわからなくなってしまいます。どうしよう。という思いで「なんで?」と質問するのです。
そうしたらお母さんは「〇〇ちゃん、春巻きがサクサク切れたから美味しいよ。一緒に食べよう」と促してあげます。食べてみて自分も「おいしい」と感じればお母さんの言っている「サクサク」と「おいしい」は結びつきます。そして安心します。

子どもの「なんで?」はお互いを知るために、そして共感するための質問です。

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