正しい事
子育て中のお母さんは子どもに「正しい事」を教えなければと日々、 葛藤しています。
例えば、
「脱ぎっぱなし」「置きっぱなし」「出しっぱなし」せず、「出したら片付ける」ことを繰り返し優しく丁寧に教え続けます。
それは子どもたちの生活習慣として身に付いていくので大事な事です。
しかし、いつでも完璧に出来るとは限りません。
例えば、子どもがリビングに宿題のプリントを置きっぱなしにしたとします。それを見つけたお母さんは「プリントが出しっぱなしだよ。片付けて」と子どもに声をかけます。「うん、わかった」と返事をしても一向に動く気配がありません。お母さんは思うように行動してくれない子どもにイライラしはじめ「早く片付けなさーい!」と怒ります。そして直ぐに片付けることを強要していきます。
自分で片付けることが習慣化されてくるとお母さんも出来て当たり前に慣れてしまい、出来ない時の答えに困ってしまうのです。
そんな時、「お母さんはここで洗濯物をたたむからこのプリント片付けてもいいかな?」とお母さんが積極的に片付けることを問いかけてみるのはどうでしょう。
触って欲しくないものであれば自分で片付けるかもしれません。
子どもが「いいよ」と返答してくれたら、まだまだお母さんに甘えているのだと理解して気持ち良く片付けてあげられます。
お母さんが片付けている姿を見た子どもは重い腰を上げ一緒に片付けるかもしれません。
いづれにせよ、
直ぐ片付けない理由なんてさほどのものではありません。「疲れた」「面倒くさい」「時間が無い」「後でやる」くらいの事です。
「うちの子はまだ片付けが身に付いていない」などと大げさに落胆することでもありません。
片付けるのが当たり前というお母さんの思い込みだけで怒ったり強要したりすることは「正しい事」ではありません。
子どもの状況や気持ちをいろいろ想像してみた結果、今はさりげなく片付けてあげるほうが効果的と判断するならそれは「正しい事」です。
無理のない方法を考えることも「正しい事」の一つです。