子どもの話を聴く
自遊塾の講座が活きた事例から
夕食時の娘(5才)と母のちょっといい会話です
娘…今日ね、(幼稚園で)隣の席に座ってる
男の子に「まだ赤ちゃん箸使ってる!」
って言われたんだ
母…ふーん、そうなんだ~
娘…私、この箸大好きなんだ。
ちゃんと持てるし、ずっと使ってきたんだから。
明日も持っていく!
一見、何でもない会話にみえますが、この会話の中に非常に大切な子育ての視点が含まれています。
母親は、娘の話を聞いてすぐに、(可哀想なことをした、子どもがバカにされないよう、明日すぐに新しい箸を買ってあげよう!)と考えます。でも、それをすぐには口に出しません。この母親はしっかり最後まで娘の話を「聴く」意識があるため、慌てずに娘の話を聴くことができたのです。その結果、親の想いとは違い、娘は今の箸を変えたくない、ということが発見できました。
このように日常に起きる幼稚園生活の出来事を
「ふーん、そうなんだ」と聞き止めたお母さん、素晴らしいですね。
心の中で思ったことをすぐに、言わなかったことで驚くほどしっかりした我が子の考えを聞くことが出来たのです。
子どもが生活している外の世界(保育園、幼稚園、学校等)では、良いことも嫌なこともいっぱいあります。
家に帰って来たらお母さんにいろいろな話を
聞いて欲しいのです。
家庭は一番、安心安定した場所ですからね。
子どもが助けを求めていない限り、お母さんが
先走らずに話を真剣に受け止めてあげるだけで
充分なのです。
そして案外、子どもは自分なりの答えを持っているものです。
親の聴く姿勢が、頼もしい我が子を発見するチャンスになるのです。