スマホ

中1の娘から「みんなスマホ持っているのに、どうして買ってくれないの!うちは厳し過ぎる!」と言われ、困っています。買ってあげるのがよいのでしょうか?

自分の家と他の家を比較して「うちは厳しい」と非難されたことで、これまで頑張ってきた自分の子育てに、少し戸惑いを感じているのでしょうか。

親が、まだ成長過程にある子どもを社会の危険から守るために必要な約束事を作り、守らせてきたことはとても立派なことであり、守れてきた子どもも立派です。
その子どもが今、「うちは厳し過ぎる!」と感じているのであればその言葉を無視するわけにはいきませんよね、しっかり受け止めてあげましょう。
といっても”買ってあげる”ということではありません。
では、どんなふうに受け止めてあげたら良いのでしょうか。

「スマホが欲しい」と言う言葉だけに捕らわれてしまうと「買う?」「 買わない!」の口論になってしまい何にも気づけません。しかし、「何が厳しいの?」と問い返してみると意外に「アレ・コレ、あれやこれや・・・」と次々に不満を言い出してきます。この不満はこれまで子どもが頑張ってきたことの全てです。

約束事を大事に思ってきたこと、真面目に守ってきたこと、友達を羨ましいと思いながら我慢出来たこと、途中で投げ出さず頑張ったこと、一生懸命努力したこと。を改めて親の言葉で誉めてあげてください。子どもは当たり前と思ってやってきたことでもこんな言葉で認めてもらえたなら、これまでの自分を見直すことでしょう。そして、人から信頼されていることに気付くはずです。

特に思春期は親から誉めてもらえる言葉や認めてもらえる機会が多ければ多いほど自分に自信を持ち、しっかりとした判断力を身につけていきます。

スマホは高額な物で使い方次第では利用料金も高額になってしまいます。そのためしっかり使い方やリスクを理解していないうちはなかなか与えられませんよね。中学生はまだスマホに頼らず、部活やクラスの仲間達との人間関係をしっかり作っていって欲しいと思います。また、思いがけずSNS上での誹謗中傷に巻き込まれ子どもが傷つく場合もあり、親はそのようなことで傷ついて欲しくないと願います。みんなが持っているからと言うのは、その願いに対して買ってあげるという理由にはなりませんね。

最近では、学校からの要請や社会環境次第で与えざるを得ないようなケースもあるようですが、望ましいのは、日常生活を積み重ねる中で、時間が守れる、授業や部活動の準備が一人で出来る、他人の気持ちを想像できる、お小遣いをしっかり管理出来るなど、ある一定の判断力がついてきたと子どもを信頼できた時にスマホを買ってあげるのが理想と言えるでしょう。

与えないことに不安を抱えながらも頑張って子どもを励ます親にも相当な覚悟が必要ですね。

スマホが欲しい気持ちを上手に受け止め、買わない理由を伝えたとしても「スマホが欲しい」という気持ちは変えられませんので、またいつの日か再度要求してくることでしょう。その頃には、子どもにも少し意識の変化があるかもしれません。がんばっている証拠です。そのときはまた、がんばっている気持ちを受け止めてあげながら、買わない理由を説明。こんなことを繰り返しているうちに思春期の子どもは、親がスマホを持ってもよいと思えるまでに成長しているかもしれません。日頃の努力や苦労を聞きながら、それでも頑張っている娘を誉め、優しく励まし続けて下さい。

お互い気持ち良くスマホが持てる日を楽しみに。


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