気持ちの切り替え
3才の男の子の親です。友達のオモチャを借りて遊ぶのですが帰る時になるとなかなか離せなく困ってしまいます。どのようにしたら気持ちを切り替えて帰れるのでしょうか?
気持ちの切り替えは普段の生活のあらゆる場面で子どもは経験しているはずです。洋服を着る時に、ご飯を食べる時に、お片付けをする時に、お風呂に入る時にと、いっぱいあります。しかしお母さんはその時々に意識して、気持ちを切り替えられるような言葉かけをしていないのでなかなか自分で気持ちを切り替えることが身に付きません。
では上手に気持ちを切り替えさせるための「言葉かけ」ってあるのでしょうか?
そのヒントは絵本の読み聞かせ方にあります。
お母さんは「さぁ、絵本を読みますよ~」と子どもに声をかけます。子どもは嬉しそうに歩み寄って来て座ります。お母さんは「はじまり、はじまり-」と短い言葉で子どもの気持ちをサッとお話の世界に誘い込みます。子どもはワクワクしながらお話の世界に集中していきます。そしてその時間も、やがてお母さんの「お・し・ま・い!」と言う結びの言葉で現実の世界に引き戻します。
これは何事にも「はじまり」があれば「終わり」があるということを自然に学んでいる場面です。どんなに楽しいことでも終わりが来れば仕方なく気持ちを切り替えなければならないのです。このように、「はじまり」と「終わり」が分かりやすければ自分でも気持ちを切り替えることが出来るのです。
このことを応用すれば、お友達のオモチャを借りて遊ぶ時には「借りたオモチャは帰る時にお友達に返しますよ」とか、絵本を読む時には「3冊読んだらおしまいね」と前もって終わりのあることを話しておくことが大切です。
お母さんのその言葉がわかって気持ちを切り替えることが出来たなら、更に「もっと遊びたかったのにお友達に返せて偉かったね~」と誉めてあげましょう。
こんな経験をたくさん積み重ねて徐々に一人で気持ちを切り替えることができるようになるのです。