パパの悩み
さて、今回はQ&Aではありませんが、子育て相談をしている中で、出てきた興味深い事例を紹介します。
10ヵ月の子どもを育てている共働きのママとパパは毎日大忙しです。特にママは「子どもの面倒をすべて私がみるのは大変」といつもパパに家事分担をお願いしています。
久しぶりにママは美容院に行きたいのでパパに子どもの世話を頼みました。パパは離乳食も作れるし、オムツも替えられるし、添い寝しながら寝せられるようになったし、「よ~し、子どもと楽しく過ごせる」と思い快く引き受けます。
さて、ママと笑顔でバイバイし、ドアが閉まったとたん「え~ん」とママの後追い。パパがママがいないことを説得すればするほどママのいない不安さがつのり、泣き声のボルテージも最高潮に達します。「ママの留守中は任せて」と張り切ったもののパパには手も足も出ません。いろいろパパも知恵を絞りどうにかご機嫌を取り戻そうとしますがなかなか上手くいきません。
困り果てたところに「ただいま~」というママの声。その瞬間、今まで顔をぐしゃぐしゃにして泣いていたのにピタッと泣き止み、振り向き、笑顔でママの元に歩み寄る子。子どもはこんなに素直にママを求めているのを実感する瞬間でした。
母親からみると、パパが頑張ってくれるのはとてもありがたいことです。頑張ってくれる父親がいればなおさら、育児を父親に任せたくなることでしょう。
ただ、子どもからみるとやはり、ママとパパは違い、ママには子どもに選ばれる何かがあるのです。