大切にする心
自分を大切にする「心」は、親から大切にされることで育っていきます。
勿論、親は大切に子どもを育てているはずなので、大切にする「心」は当たり前に育っていると信じています。
しかし、気持ちは見えにくく、解りにくいものなので思っているだけでは子どもに上手く伝わりません。
目に見えない親の気持ちは日頃から何気ない言葉やわかりやすい態度で示してあげなければなりません。
例えば、兄のオモチャで弟が遊ぼうとして取り合いになった場面では、
お母さんが兄の気持ちを無視して「お兄ちゃんなんだから貸してあげなさい」と一方的に言ったとしたら兄は「僕の大切なオモチャをお母さんは大切にしてくれない」と失望してしまいます。
反対にお母さんが「お兄ちゃんの大切なオモチャなんだから使えるかどうかお兄ちゃんに聞いてみようね」と弟に遊び方のルールを教えたとしたら兄は「僕のオモチャをお母さんは大切にしてくれた」と嬉しい気持ちになります。
そして、自分の大切な物を守ってくれたお母さんに対して信頼感を持ちます。その結果、安心して弟の気持ちも考えられるようになります。少し時間が経てば弟にオモチャを貸す余裕も出てきます。
このように日常の些細な出来事の中で自分の物を大切にされたという嬉しい気持ちは、自分を大切にされたと感じる瞬間です。
親から認めてもらったこの気持ち良さをより多く経験することで自分を大切にする「心」が育ちます。
子どもはいつも「親は何を大切に思っているのかな?」と思って見ています。